『未完成』より⑪

先日、徳永英明さんがファンミーティング2014大阪初日で
「レイニーブルー」は騙されて軽井沢に行ったので生まれた曲
とお話しされていましたが、
その時のことが著書『未完成』に書かれています。

徳永英明ストーリー『未完成』
(由比良・著 1988.9.10初版発行)
〝レイニーシーズン″より一部抜粋。

「レコード・デビューの話があるんだ。それで軽井沢に行かなきゃいけないんだけど、バイトやりながらリハーサルやってさ…。チャンスだぜ」
 6月だった。もちろん彼はふたつ返事で了承し、平あやまりして“フランス”を辞める。
 「軽井沢でリハーサルかあ…!!」
 思いがけず舞い込んできたチャンスに、彼は内心、小躍りしていた。そして、指定された日に、ボストン・バッグにテープと着換えを詰め込み、ギターを肩にした彼は、上野発の特急あさまに飛び乗ったのだ。
 まだ梅雨もあけていない時期の“あさま”の車内は、さすがにガラガラだった。暗さを増してきた窓の外は、雨でけむっている。物思いにふける……いや、静かに予想外の好展開の幸せをかみしめるのには、絶好のシチュエーションだった。彼は東京にやってきたことを、そして、そんな彼に声をかけてくれた白沢に感謝した。
 そんなセンチメンタルな幸せの状況は、さらに増加される。電車が駅に停まるたびに増えてきた客が、ようやく全てのボックスを占めた頃、横川の駅からひとりの女性が乗り込んでくる。彼女は、彼のボックスの、彼の前の席に腰かけ、しばらくしたころ話しかけてきたのだ。
 「ギター持ってらして、音楽やってらっしゃるんですか?」
 彼は内心の有頂天ぶりを精一杯出さないようにさりげなさを装って、応える。
 「いや…、レコード・デビューの話があって…合宿に行くんだ。軽井沢なんだけど…。昼間は“チェック”っていう店でバイトしながらなんだけどね」
 横川から軽井沢は、あっという間だ。徳永はその女性の「がんばって下さいね」という声に送られて、ホールに降り立った。すっかり夜になった軽井沢は、やはり細かい雨でけむっていたけれど、それすらその時の徳永にとってはロマンチックなシチュエーションに思えた。が……。 

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